整体に行きたいけど、施術のときに骨をボキボキ鳴らされるのが不安……
と思い、整体に行くのをためらっている方、多いのでは?
じつは、どんな施術でもボキボキと骨が鳴るわけではないんです!
今回は
について解説したいと思います。
●整体で骨がボキボキ鳴る理由
整体を受けているときに限らず、
骨がボキボキと鳴ると骨折してしまいそうで怖いイメージがありますが、
じつはこの「ボキボキ音」は骨が鳴る音ではないんです。
ボキボキと音が鳴る現象は「クラッキング」といい、
関節と関節の間にある空気が弾けるときに鳴る音のこと。
私たちの身体にある関節は「関節包」という袋に包まれていて、
その中には「関節液」という液体が入っています。
関節液は、関節にとっては潤滑油のように働き、動かしたときの負荷を和らげてくれます。
ですが、関節を急に動かしたり曲げたりなどの動作を行うと、
関節包の中に気泡ができ、曲げ伸ばしの際にかかる圧力で気泡が弾けます。
この気泡が弾けるときに衝撃波が発生し、
周りにある骨や関節、軟骨などにぶつかり反響することで、ボキボキと大きな音が鳴るのです。
整体院や接骨院で音を鳴らして行う施術方法は「スラスト法」と呼ばれます。
スラスト法とは関節を一定の方向に急激に傾ける施術方法のことで、
ボキボキと音が鳴ることはあるものの、多くとも1~2か所程度が一般的です。
関節を何か所もボキボキと鳴らす場合は、正しくない施術の可能性が。
ボキボキ鳴らすと効果があるようにも思えてきますが、気をつけましょう。
●ボキボキと骨を鳴らす危険性
ボキボキという音の正体が気泡の弾ける音だとしたら、
そんなに危険ではない気もしますが、
よく「ボキボキと骨を鳴らすのは危険」と言われるのはなぜでしょうか?
じつは、骨をボキボキと鳴らしたときに、
関節の1㎠あたりになんと1tもの圧力がかかると言われています。
関節への負荷を考えれば、ボキボキと鳴らすのは危険とも言えます。
ボキボキという音は気泡が弾けるときに出る衝撃波が反響するとも説明しましたが、
この衝撃波が軟骨にあたることで、
軟骨の表面が破壊されてしまう可能性があるという説も。
また、ボキボキという音は関節の曲げ伸ばしで鳴るものです。
この動きに合わせて関節包や靭帯も伸びたり縮んだりするため、
むやみにボキボキと鳴らすことで消耗してしまうことも。
さらに、骨を鳴らすたびに関節包や軟骨の組織が傷つき、
修復しようとするときに関節が太くなってしまうこともあるそうです。
関節は曲げ伸ばしの際に自然とボキっという音が鳴ってしまうこともありますが、
これには神経質になる必要はありません。
ただ、自分で骨をボキボキと鳴らすのがクセになってしまう人は要注意!
すぐにどうにかなってしまう訳ではありませんが、できればやめるのがおすすめです。
●話題沸騰!骨を鳴らさない整体
ボキボキという音の正体が骨の音ではないことはわかったとしても、
「どうしてもあの音が苦手……」と
整体を受けることに不安を抱えてしまう人もいると思います。
こんなときはぜひ、施術を受ける前に「ボキボキ鳴らさないでほしい」と相談してみましょう。
整体にはいろいろな種類の施術があり、
身体のツボを中心にケアをするものや、ゆっくりと骨格を整えるソフトなものなどさまざま。
身体をボキボキ鳴らす「スラスト法」は関節を急激に動かす方法なので、
ゆっくりと動かすことでボキボキと鳴らさない施術をすることができるのだそうです。
この動かしに伴う痛みは非常に小さな痛みの積み重ねのため、
施術を通して痛みを感じない方が多いようです。
初めて行く整体院では、施術を行う前に身体の状態をヒアリングしているところがほとんど。
その場で気になることや症状があれば質問してみましょう。
安心して施術が受けられるよう、整体師さんに最適な施術プランを組んでもらうといいですね。。
「ボキボキ鳴らさない 整体」などで検索した際にヒットする整体院も増えてきました。
今後も増えていくのではないでしょうか。女性にはとくにオススメです!
●まとめ:整体で骨を鳴らすのはどうして?骨を鳴らす整体について
今回の記事のポイントは、この4つです。
・骨がボキボキと鳴るのは「関節包」の中にある気泡が弾けるときの音で、骨の音ではない
・整体院や整骨院でボキボキと鳴ったとしても1~2か所程度が正しい施術
・ボキボキと骨を鳴らすと関節包や組織に負担がかかる
・骨をボキボキと鳴らさないように整体院に相談してみるのがオススメ!
整体に行った際、骨をボキボキと鳴らされることが心配なときは、
施術を受ける前に「鳴らしてほしくない」と伝えましょう。多くの整体院が対応してくれるはずです。
むやみにボキボキと骨を鳴らすのではなく、
本当に身体が楽になったと思えるような整体院に出会えるといいですね。